私の周りで起立性調節障害(OD)になった子が何人かいます。両親が教育熱心で、ストレスを感じ続けているを使い果たしる子が数人、食生活が乱れていて炭酸ジュースや菓子パンを多く食べている子が数人です。
ODになりやすい人について、分子栄養学的な観点から見ると、主に特定の栄養素が不足している、または代謝機能が低下している傾向があります。
これは、ODの原因である自律神経の乱れや、体内のエネルギー産生、ホルモン・神経伝達物質の合成に必須な栄養素が不足しているためと考えられます。
分子栄養学から見たODになりやすい人
鉄分・タンパク質が不足している人
ODの症状は、血液量を増やしたり、脳への酸素供給を保ったりする機能の低下と深く関わります。
- 特に女性:月経による鉄の喪失が大きく、潜在的な鉄欠乏(フェリチン値の低さ)がある場合が多いです。鉄は、ヘモグロビン以外にも、ミトコンドリアでエネルギー(ATP)を作る機能に不可欠です。
- タンパク質不足:肉、魚、卵などのタンパク質摂取量が少ない人は、血液の主要な成分や、自律神経のバランスを整える神経伝達物質(セロトニン、ノルアドレナリンなど)の材料が不足しやすくなります。
エネルギー代謝に必要なビタミン・ミネラルが不足している人
だるさや倦怠感は、細胞レベルでのエネルギー不足を示しています。
- ビタミンB群:糖質や脂質をエネルギーに変換する代謝経路(TCAサイクル)の補酵素として働きます。不足すると、エネルギー産生がスムーズにいかず、疲労感や意欲の低下につながります。ファーストフードを食べるとビタミンB群が大量に必要です。
- マグネシウム:エネルギー産生の鍵となるATPと結合して機能する必須ミネラルであり、自律神経の安定にも関わります。ストレスや加工食品の多い食事で消耗しやすい栄養素です。
- 亜鉛:成長ホルモンや甲状腺ホルモンなど、ホルモンの合成に不可欠で、不足すると全身の調節機能が低下します。
低血糖になりやすい食事をしている人
血糖値の急激な乱高下は、自律神経を大きく刺激し、ODの症状を悪化させます。
- 高糖質の食事が多い人:朝食にご飯やパンだけ、間食に甘いジュースやお菓子が多いなど、精製された糖質を頻繁に摂取する人は、血糖値スパイクを起こしやすく、自律神経(特に交感神経)を過度に緊張させてしまいます。
腸内環境が乱れている人
腸内環境の乱れは、栄養吸収の低下と炎症を引き起こし、全身の不調につながります。
- 腸の炎症:リーキーガット(腸管壁浸漏)などにより、必要な栄養素が吸収されにくくなるだけでなく、脳腸相関を通じて自律神経の乱れに影響を与える可能性があります。
これらの傾向が見られる人は、食事やサプリメントで必要な栄養素を補うことが、ODの症状改善につながる可能性があります。
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